立ちくらみにはどのような症状があるのか

起立性低血圧
脳内に流れる血液は心臓だけですみずみまで送られているのではなく、血圧も関係しています。
血圧は動脈の頚動脈や大動脈弓にあるセンサーによって監視され、血圧が下がると、センサーが反応し、延髄に指令を送ります。
指令を受けた延髄は自律神経の交感神経の活性化と副交感神経の抑制をします。
交感神経によって、抹消の血管を引き締め、血圧を上がります。
この働きのおかげで人間は動いている時静止している時も脳に血液を十分に流す事が出来るのですが、横になっている状態から急に起き上がるなど、血液が重力で下肢に移動し、脳への血液が不足する瞬間に立ちくらみが起こります。
健康な人なら立ちくらみが起こる前に自律神経が動きますが、パーキンソン病などの自律神経系の病があるや、脱水症状を起こし血液量が減っている人、降圧薬や利尿薬を飲んでいる人は正常な働きがしにくくなり起こってしまいます。
血管迷走神経反射
立ちくらみの原因としてもっとも多いのがこの血管瞑想神経反射です。
この立ちくらみが起こる時は副交感神経が関係しています。
副交感神経は交感神経とは逆の働きをし、血管を広げ、血圧を下げ、心拍数も抑制します。
ドラマなどでショックなことを聞いて立ちくらみを起こすシーンがありますが、あのように、ひどくショックな事があった時、空腹の時、長時間立っている時、排尿や排便の時に副交感神経が活発化し、立ちくらみがおきます。
実際に、学生が全校集会の時に、高齢者がトイレで用をたした直後に立ちくらみを起こすことがよくあります。
この立ちくらみのときは「倒れそう」と前兆を感じやすく、また一過性のものなので、日ごろの体調管理に気をつけつつ、もしもの時は転倒を防止できるように行動しましょう。